はじめまして
某理工系大学修士1年。現在デンマークに留学中です。デザイン大国と呼ばれるこの国で、「デザインがどのように生活や社会に根付いているのかを発見する」ことを留学の一つのゴールとしています。
今回はイントロとして、なぜデザインに興味をもったのか(あれ、リケジョだよね?とよく言われます)、デンマークで何をしたいのかを書いていきます。
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私がデザインに興味を持ち始めたきっかけは3年前に受けた「デザイン思考」の授業。この時にはじめてデザインがサービス設計にも活かされていることを知った。
人々を観察し、彼らに共感することで問題を発見し、それを解決するようなサービスを設計する。これがサービスデザインの基本のプロセス。そして、このプロセスの中で大事なことは、(サービスを)使う人の立場で考えること。これを聞いたとき「デザインが好きかも!」と思った。なぜなら、私は相手のことを考えることが好きであったから。たとえば大学のサッカー部でマネージャーをやっていたとき、選手を観察しどのように動くのか、いつ水を飲みたくなるのかを考えてボトルを置く位置を決める、ただそれだけのことがとても楽しかった。単純ではあるが、これはまさに使う人の立場に立って考えて彼らの経験を設計する行為であり、デザインのエッセンスの実践であったのではないかと思う。
このような学びを通じて、デザインは「ユーザーの問題の解決やニーズの満足のために、概念の組み立てから表現までの設計を行うこと」であると解釈をするようになった。
また、デザイン思考に関する知識を得るのと同時期に、ひょんなきっかけからWebデザインの勉強をはじめた。美術は大の苦手な私だが、Webサイトをデザインすることはとても楽しめた。やはりWebデザインにおいても、見る人の立場に立って考えることが重要であったからだ。Webサイトを通じて伝えたいことをユーザーが最も得られやすいように、色や配置、雰囲気を考えていくのがWebデザインであり、ただかっこいいと思うものを作成することではないと知った。
この意味で、デザインとは「ユーザーに伝えるための仕組みを作り表現すること」とも解釈できると考える。
さて、このようにデザインを捉え直すと、サービスデザインや都市デザイン、コミュニケーションデザイン等の言葉に代表されるように、あらゆるものがデザインの対象となりうることがわかる。
しかしながら、私が「サービスデザインを勉強したい!」と言うと「サービスデザイン????」と返されることがほとんどだ。日本においては、デザインは意匠(形や色等を美しく工夫すること)であるという捉え方が一般的であること、(かつての私を含め)人々が身近に感じているものではないことを痛感する。
一方、デンマークをはじめスカンジナビア(北欧)諸国はデザインの歴史が深いことで有名だ。日本でも北欧雑貨や家具の人気が近年高まっており、北欧デザインは高い着目を集めている。
デンマークへの留学の決め手は、派遣交換先の大学が工科大学でありながら、デザインについての授業が豊富にあったこと。デザイナーを志す人だけでなく、ものづくりを学ぶすべての人々にとって、デザインを理解することが重要視されているのだろうと感じた。
このような国においては、デザインが人々の日常に溶け込んでいるのではないか、社会を形作るのに活かされいるのではないか。デザインの授業を受けつつ、街を歩き、人々と話し、この問いについての洞察を得たいと思っている。
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こんな志で学びはじめて約1ヶ月が経過したところですが、早速考えが未熟であったことに気づかされています。笑 デザインという言葉のなんて広いこと、深いこと。
デザインに関する学びを幅広く共有できたらと思っています。次回以降はもう少しフランクに?書いていきたいと思っていますので、よかったら目を通して下さいね!